いやぁ、久々に心打たれました。これ、そのまんまパクってOKです。

 

こんにちは、セールスコピーライターのはやぶさです。

 

今日は、エリック・バーカー (著)、橘玲 (監訳)、竹中てる実 (訳)の

残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する

という本の「監訳者序文」が、ブログ・メルマガ・セールスレターなどでスワイプに優秀だったので、解説する記事を書きました。

 

経緯としては、先日、こんなツイートをしたら数名の方から反響があったので、せっかくなので自分の中で記憶定着の意味も込めてまとめていきます。

 

たった4ページの監訳者序文なのですが、監訳者が意図したかどうかはいざ知らず、コピーライティングの要素がそこかしこに散りばめられています。

 

というのも、「序文」や「はじめに」といった本の最初の部分は、その本を読んでもらえるか買ってもらえるかを決める重要なパートです。

 

なぜなら、書店で本を買うかどうかを決める際に多くの人は、

  1. タイトルや帯のコピーが目に入って、本を手に取る
  2. 「序文」や「はじめに」をなんとなく読んでみる
  3. 興味がわいたら買う

というような流れをとることが多いからですね。

 

なので、いかに最初の段階で見込み読者の心を掴めるかがとても重要になってきます。

 

 

これと同じように、コピーライティングの世界でも「読者はなかなか文章を読んでくれない」という壁があって、まずはなによりもこちらの話に耳を傾けてもらう必要があります

 

こちらの言っていることを読んでもらえない以上、その先にあるセールスまで行き着かないので当然ですね^^;

 

特に、SNSなどで情報発信している人が爆発的に増えている情報過多の現代では、情報をちゃんと読んでもらうハードルは年々高くなる一方で、それを突破することはビジネスでの成否に大きく影響します。

 

 

で、本書『残酷すぎる成功法則』は、たまたま立ち寄った書店でタイトルだけ見てなんとなく購入したのですが笑、家に帰って読み初めたら妙に惹かれる序文の構成だったので、今回の記事で分析してみることにしました。

 

この記事の構成としては、

  1. 監訳者序文で使われているライティング要素の解説
  2. より強力な序文にするために追加するべき要素の紹介
  3. 本序文をどうスワイプして活用するか?の具体例の紹介

という流れにしております。

 

ただ本の解説をするだけじゃなく、この記事をご覧のあなたが、ここで書かれている要素をスワイプする(もっと言えばパクる笑)ことができるように具体例の紹介もするので、最後までぜひご覧くださいませ。

 

ってことで、早速解説していきましょう!

 

※買うか買わないかはどちらでもいいですが、実際に監訳者序文をご覧になると学びが深くなるので参考までにリンクを張っておきます。

『残酷すぎる成功法則』の監訳者序文をライティング目線で分析!

まず、最初に結論から。

 

『残酷すぎる成功法則』の監訳者序文で使われている、コピーライティングでも使える要素(テクニックのこと)としては、以下のとおりです。

  • 新しいコンセプト(新規性、ニュース性)
  • 共感
  • 読者の成功を阻む仮想敵の存在
  • 読者も気づいていないうまくいかない真の要因
  • 反発を生まないように仮想敵を叩く
  • ターゲットの明確化
  • 読者の心の声の代弁
  • 再現性の譲歩

という感じで、たった4ページの序文なのですが、このほどの要素がしっかりと散りばめられています

 

「いやもうこれ、狙った書いたのか?」ってくらい惹き込む流れになっていて感動しました笑

 

ってことで、一部中略もしてますが、重要な箇所の解説をしていきます。

 

ってことで、まずは、第一文から。

これは、「コロンブスのタマゴ」のような画期的な自己啓発書だ。そのうえわかりやすく、かつ面白い。

引用:(Barker, 2020 橘訳, 2020, p.4)

という内容です。

 

コピーライティング的に言えば、ヘッドラインともリード文とも言える部分ですが、ここで使われている要素は「新しいコンセプト」です。

 

新しいコンセプトは、ニュース性や新規性という言われ方もしますが、人には新しいものや出来事、ニュースについ目がいってしまう性質があります。

 

ここでは、「コロンブスのタマゴ」のような画期的な自己啓発書という表現で、これまでのその他大勢の自己啓発本とはまるで違うものだと表現してるわけです。

 

 

コピーライティングの世界でもコンセプトの真新しさってのはかなり重要で、どこかで聞いたことのあるコンセプトだと読み手の注意を引くことはできません

 

例えば、今の時代に、

  • ポケットに1,000曲入ります。
  • なんと、カメラ付きの携帯です!
  • ワイヤレスのイヤホンです!

こんなこと言っても、もはや誰も注目しないですよね?

 

発表された当時なら、「すげえええ!」となっていたかもしれませんが、時間が経てば新鮮さも失い、人の注目を受けることがなくなります。

 

人は、新しいものやニュースに惹かれるという性質があるので、第一文でこの本の新しいコンセプトを端的に伝えて、興味を惹いたのだと思います。

 

 

では、そのまま次にいきます。

だったら序文なんか必要ないじゃないか、といわれそうで、まさにそのとおりなのだが、それでもひとこといっておきたいのは本の厚さに躊躇するひとがいそうだからだ。

引用:(Barker, 2020 橘訳, 2020, p.4)

第一文に続いての第二文ですが、ここで使われている要素としては、

  • 共感
  • 読者の心の声の代弁

の2つ。

 

要は、読者が感じているであろう心理を先出しして「あなたの気持ちはわかっておりますよ」と読者の心の声を代弁して共感してあげているわけです。

 

というのも、この本はページ数が文庫版で500ページを越えてます↓

一般的な単行本と比べるとけっこう分厚い!

 

なので、おそらく多くの人が「うっわ、こんな分厚いの読みたくないわ・・・^^;」と思うだろうと著者は予想した上で、その気持ちや感情に共感してあげているわけです。

 

読者に共感することで、「この人は自分の気持ちをわかってくれている」と思ってもらえるので、ある種の信頼関係が生まれます。

 

そうなると、誰しも自分のことを理解していない人よりも理解してくれている人の話を聞こうとするものなので、次の文章も読んでもらいやすくなるわけですね。

 

※なお、「なぜ、ここまで分厚いのか?」というネガティブな要素の存在理由とその払拭については後に出てくるので、ここでは一旦置いておきます。

 

 

そして、続くのが、

しかしこの本には、これだけの分量と膨大な参考文献がどうしても必要なのだ。なぜなら、玉石混交の自己啓発の成功法則を、すべてエビデンスベースで検証しようとしているのだから。

引用:(Barker, 2020 橘訳, 2020, p.4)

です。

 

ここで使われているのは、理由の提示

 

つまり、「こんな分厚い本、読みたくないわーめんどいわー」と思っている読者に対して、「厚いのには理由がある」とその理由をちゃんと伝えているわけです。

 

ここでは、「なんでこんなに分厚くしたのよ?」という読者の疑問に対して、「エビデンスを紹介するのに必要だからです!」という感じで理由を説明しています。

 

 

「主張をしたら必ず理由や根拠を示せ!」というのはコピーライティングの世界では常識中の常識

 

例えば、

  • このノウハウを使えば、月収100万円稼げます!
  • このサプリを飲むだけで、1ヶ月で10kg痩せられます!
  • 毎日聞き流すだけで、英語が話せるようになれます!

など、主張というのは、得てして発信者の好き勝手言えるわけです。

 

特に、ネット上で匿名で発信しているなら、嘘だろうが誇張だろうがもうなんだってありの世界

 

※余談ですが、僕の元には有名な(良い意味でも悪い意味でも)プロモーションの裏側の数字だとか懐事情などの表に出ない情報も入ってますが、まぁひどいものは本当にひどいです笑

 

だから、基本的には読者は主張に対して、「どうせ嘘だろ?」「なんでそう言い切れるの?」「証拠出せや」と疑っているわけです。

 

その疑いの目を晴らすのが理由の提示。

 

主張に対して、確かな理由や根拠を説明することで読者に納得してもらおうとしているわけです。

 

 

で、次です。

 

長いですが、重要な箇所なので引用します(←というか、全部重要)。

日本にも「幸福になれる」とか「人生うまくいく」とかの本はたくさんあるが、そのほとんど二つのパターンに分類できる。

①著者の個人的な経験から、「わたしはこうやって成功した(お金持ちになった)のだから、同じようにやればいい」と説く本

②歴史や哲学、あるいは宗教などを根拠に、「お釈迦さま(イエスでもアッラーでもいい)」はこういっている」とか、「こんなとき織田信長(豊臣秀吉でも徳川家康でもいい)はこうけつだんした」とか説く本

じつはこれらの本には、ひとつの共通点がある。それは証拠(エビデンス)がないことだ。

 

(中略)

 

「間違った木」というのは、役に立たない成功法則のことだ。会社で出世したり、幸福な人生を手に入れるためには、「正しい木」をちゃんと選ばなければならない。

でも、どうやって?

引用:(Barker, 2020 橘訳, 2020, p.4-5)

とちょっと長かったですが、引用しました。

 

ここでの要素は、読者の成功を阻む仮想敵の存在です。

 

まず、仮想敵というのは政治などでもよく使われる手法ですが、敵・味方をはっきりとさせ、こちら側(味方)の連帯感を高める時に使う要素です。

 

例えば、

  • 「あなたがビジネスで成功していないのは、あなた自身のせいではなくて、詐欺師が多いせいだ!」
  • 「このままでは私達一般庶民は、政府に一生搾取され続けます!今こそ一揆を起こしましょう!」
  • 「俺たち従業員の給料が安いのは、経営陣ががっぽりと儲けてるからだ!」

などという主張をする時に使われたりします。

 

また、仮想敵の構図はドラマや映画でもよく使われてます。

  • 大企業 VS 中小零細企業
  • 親会社 VS 子会社
  • 本部 VS 現場
  • 経営層 VS 従業員
  • 上司 VS 部下
  • 本店 VS 支店
  • 政治家 VS 国民

 

このように対立構造をもち出すことで、「私はあなたの味方ですよ。あなたがうまくいかないのはあいつら(敵)のせいですよ」とアピールすることができるわけです。

※半沢直樹なんか、わっかりやすくこの構図になってます笑

 

ここで使われている対立構造は、

 

個人的な成功法則を説く本や歴史・哲学・宗教を背景にする役に立たない自己啓発本(間違った木) 

VS 

本書(正しい木)

 

という構造を意図的に作っているわけです。

 

 

では、、、

 

どうすれば「間違った木」と「正しい木」を見極めることができるのか?

 

多くの人は、成功者や歴史や哲学を背景にした自己啓発本を読んでも成功しない。

 

 

そう・・・なぜなら、実は、ある要因が抜けていたからだ。

 

 

その悩みを解決する真の要因となるのが・・・

それが、エビデンスだ。

じつは、エラい人の自慢話や哲学者、歴史家のうんちく、お坊さんのありがたい講座がすべて間違っているわけではない。困るのは、そのなかのどれが正しくて、どれが間違っているかを知る方法がないことだ。

それに対して、エビデンスのある主張は、科学論文と同じかたちで書かれているから、どんなときにどのくらい効果があるのかを反証可能なかたちで説明できる。

引用:(Barker, 2020 橘訳, 2020, p.5-6)

ここで、自己啓発本を読んでも成功しないのはエビデンス(証拠)がないからだ、ということがわかりました。

 

読者も気づいていないうまくいかない真の要因として、それは、エビデンスがないことだったと挙げているわけです。

 

 

まぁ、できればここではもっと衝撃的な要因があったほうが盛り上がるには盛り上がります笑

 

「フォッフォッフォッ、おぬしが成功できないのは、なんと・・・なんと・・・〇〇じゃったからじゃ!!」って感じ。

 

スターウォーズで、ダース・ベーダーがルークに「違う!私がお前の父だ!」言うくらいの衝撃度だと最高です。

 

コピーライティング的には、驚きとかコントラストをつけるとか意外性などと言いますが、衝撃が大きければ大きいほど注目はより集まり、続きも読んでもらえるようになりますね。

 

 

そして、もう一つ重要な要素があります。

 

それが反発を生まないように仮想敵を叩くです。

 

いやぁ、ここ、超うまいなと思いました。

 

 

先ほど説明したように、仮想敵を叩くのはよく使われるのですが、あからさまに使うとその仮想敵から反発を受ける可能性があるわけです。

 

この例でいれば、エラい人とか成功法則系の本を出している人から「なんてことを言うんだ!!」「営業妨害だ!」と敵対視される恐れもありますよね?

 

だからこそ、相手の完膚なきまでに叩き潰さずに、ある一定程度は認めた上で、ただし、こちらのロジックが正しいと読者を誘導しているわけです。

 

もし、狙って書いてないとしたら監訳者の橘さんあっぱれです笑

 

余計なアンチやヘイト(憎しみ)を生まないように、仮想敵を否定しすぎないように、上手にこちらのロジックの正当性を主張していることになりますね。

 

 

実際、コピーライティングでも仮想敵の要素は結構使うのですが、その叩き方を強烈にやるとアンチを生み出しかねません。

 

僕自身、著名な方のコンテンツ販売のライティングから仕組み作り、コンセプトメイキングまで幅広くお手伝いしてますが、アンチが生まれないように仮想敵の作り方はかなり気を張ってます。

 

ぶっちゃけいうと、セールスコピーライターからすれば、言いたいことをふんだんに言いまくってでも売上の最大化を狙いたいのが正直のところ。

 

ですが、コンテンツを持っている方(コンテンツホルダー)からしたら、自分のブランドに傷がつかないで、長期的に安定してビジネスを継続していくためにも、上手にスマートに売ってもらいたいわけです。

 

だからこそ、セールスコピーライターは、コンテンツホルダーのブランドを傷つけないように、なおかつ、上手に仮想敵を叩きこちらのロジックに正当性を感じてもらいつつ、さらに、少ない経費で売上の最大化を狙うということをしなければならないわけですね。

 

これがなっかなか難しいところでもあり、腕の見せどころでもあります^^

 

以前、女性の方のコンテンツを女性に向けて売ったのですが、その時は、煽ることもできなかったし男性的なコピーもほぼ使えなかったので、かなり言い回しに注意を払いましたね。

 

 

っと、ちょっと話がそれました。

 

で、次が・・・

だとしたら、有象無象の成功法則を片っ端から同じように(エビデンスベースで)評価して、どれが「正しい木」でどれが「間違った木」なのかわかるようにすればいいじゃないか、と著者は考えた。

 

(中略)

 

それをちゃんとやろうとすると、このくらいのページ数がどうしても必要になってしまうのだ。

引用:(Barker, 2020 橘訳, 2020, p.6)

ここで、最初の出てきた読者が感じるであろうネガティブな疑問である「分厚すぎて読むのがめんどう」という感情に対しての答えも用意されました。

 

「正しい木と間違った木を見分けるために、エビデンスをたくさん紹介しているから結果的にこのくらいの分厚さになってしまった」という説明です。

 

この説明が入ることで、当初は本が分厚いことがデメリットに感じられましたが、「分厚いことで正しい木と間違った木を見極められるのだから、むしろ、あなたのためにもなっているんですよ」と、理屈を説明できているわけです。

 

 

これもコピーライティングでよく使われる要素。

 

販売価格が高いことなど、一見するとネガティブでデメリットになりそうなことに対して、むしろメリットになるように理由を付けています。

 

「価格は高いですが、その分本気の人だけを集めて、意識の高いコミュニティにしたいと思ってます!」的なやつもそう。

 

見込み客がネガティブに感じるであろう要素をプラスに転換しているわけです。

 

 

で、続き。

この本は、これまでいろんな自己啓発本を読んできて、「ぜんぶもっともらしいけど、どれが正しいかわからないよ」と思ったひとにまさにぴったりだ。それだけでなく、「自己啓発本なんて、どうせうさんくさいんでしょ」と思っているひとにもお勧めできる。

引用:(Barker, 2020 橘訳, 2020, p.6)

ここでは、ターゲットの明確化と読者の心の声の代弁が使われてます。

 

「この本は〇〇なあなたのための本です」とターゲットを明確化して自分ごとに捉えさせているのと同時に、「どうせうさんくさいんでしょ」と思っているであろう人の気持ちを代弁して、寄り添って共感しています。

 

最初の方にもありましたが、ここで「私はあなたの感じている気持ちをわかってますよ」としっかりと伝えて、読者との信頼関係を構築しているわけです。

 

※余談ですが、ターゲットの明確化は最初の一文にもってきてもいいのかなと思いました。

というのも、この本のターゲットはこれまでたくさんの自己啓発本を読んでも成功できなかった人が大部分だと思うからです。

 

なので、序文の第一文目で

この本は、これまでいろんな自己啓発本を読んできて、「ぜんぶもっともらしいけど、どれが正しいかわからないよ」と思ったことがあるあなた、「自己啓発本なんて、どうせうさんくさいんでしょ」と思っている、そんなあなたに向けた本です

とあったほうがよりターゲットの読む意欲を引き出せたのではないか?と感じますね^^

 

というわけで次。

 

ここからも面白い。

とはいえ、ここに「普遍的な成功法則」が書かれているわけではない。もしそんなものがあるとしたら、世界じゅうのひとが「成功」しているはずだ。

 

(中略)

 

エビデンスのある法則を実践したほうが成功率はまちがいなく上がる、ということだ。

引用:(Barker, 2020 橘訳, 2020, p.6-7)

ここで使われているのは、再現性の譲歩です。

 

これも結構重要なのですよ!

 

というのも、ここまではその他大勢のエビデンスのない自己啓発本をゆるーくですが仮想敵として叩いてきたわけです。

 

であれば、「そこまで言うなら、この本には一体どんな素晴らしく再現性の高い成功法則が書かれているんだろうか?」と読者は相当な期待感をもっていてもおかしくはありません。

 

というか、めっちゃ期待しますよね?笑

 

しかし、実際にこの本で書かれている内容は「成功率は高いが、やれば誰でも絶対に成功できる」という再現性100%の普遍的な成功法則ではないわけです。

 

だからこそ、この序文のパートで「とはいえ、絶対にうまくいくような普遍的な成功法則ではない」と一定の譲歩をしています。

 

  • 確実にうまくいくわけではない
  • しかし、他と比べると成功率は高い

このように伝えることで、絶対にうまくいくとは言い切れないものの、他の自己啓発本と比べると圧倒的に良いと伝えているわけです。

 

これもうまいなーと思いました。

 

再現性の譲歩って結構大事なんですよね。

 

  • 絶対に稼げます。
  • 確実に痩せられます。
  • 再現性100%の誰でもうまくいく方法です。

などと言い切っちゃうとそこに責任が生じますし、クレームや訴訟につながる可能性だってあります。

 

また、事前の期待値を過度にあおってしまうと、その後の満足度が下がってしまうので、注意が必要です。

 

だからこそ、そういうリスクを排除するべく「絶対とは言わないまでも、他と比べると成功率は高い」という伝え方をしています。

 

コピーライティングの世界でももちろん使われていて、

  • 「絶対に稼げるとは保証できませんが、どこよりも再現性の高いノウハウを提供します」
  • 「誰でも絶対にうまくいくとは言い切れませんが、これまで累計〇〇人以上が成功してます」

というような感じで使われることが多いです。

 

事前に過度の期待感をもたしてしまうと、その後にかなりの満足感を感じてもらわないとファン化したりリピーター化しないので、販売前の譲歩はかなり重要。

 

実際に、セールスレターのQ&Aにも、「Q このノウハウを買えば、絶対に成功できますか? → A いいえ、絶対なんてことはありません。しかし・・・」という感じの流れがよく見られますよね。

 

『残酷すぎる成功法則』の監訳者序文にこの2つの要素があればもっとよかったかも・・・?

と、ここまでで監訳者序文がいかにコピーライティングの要素が使われているかを解説してきました(長かった・・・)。

 

たった4ページの序文ですが、めちゃくちゃライティングの要素が使われていて勉強になりますね。

 

では、ここからは現役セールスコピーライターの僕からみて、この要素があれば、もっと興味をひけたのでは無いか?と思う要素が2つあるのでご紹介しましょう。

 

それが、本を読むベネフィット購入させる理由付けです。

 

本を読むベネフィット

まず、本を読むベネフィットですが、これは要するに「この本を読めば、あなたにはこんなハッピーな未来が待ってますよ」と伝えることです。

 

本書の序文では、この本の信頼性を担保するような要素(エビデンスがたくさんなど)は書かれていますが、読めばどんないいことが起こるのか?が書いていませんでした。

 

というのも、読者が知りたいのは、「この本を読むことで、自分にとってどんないいことが起こるのか?」です。

 

だから、どんなに信頼できそうな要素を並べていたりもっともらしいことを言っていたとしても「結局、この本を読めば俺はどうなれるの?」というベネフィットがなによりも一番気になるですし、最も人を行動に駆り立てる要素なんですよ。

 

 

なので、例えば僕がここにベネフィットを追記するとしたら、

  • もう他の自己啓発本は一切読まなくて良くなり、無駄なお金も時間も労力も使わずに、成功へ最短最速で突っ走れます。
  • 会社の同僚や上司をごぼう抜きして、誰よりも早くに出世できるようになります。

こんな感じで書くと思います。

 

まぁ、ちょっと成功の定義が難しいのでふわっとした言い方にはなりますが、こんな感じでしょうか。

※この記事を執筆時点で本文はまだ読めてないので、他にもたくさんのベネフィットがあるとは思いますが笑

 

で、2つ目です。

 

購入させる理由付け

こちらは、本を購入させるために使います。

 

というのも、本の目的は、書店で立ち読みしてもらうことよりも、お金を払って買ってもらうこと。決して、無料で立ち読みしてさようならというのを著者は求めていないはず。

 

であれば、どうすれば、一回立ち読みして終わらずに、ちゃんと購入してもらえるか?を考える必要があるわけです。

 

なので、僕ならば、例えば以下のように書きます。

本書では、人生のあらゆるシーンで活用できるような再現性の高い成功法則を余すところなくたくさん紹介しています。だから、ぜひ本書をあなたの人生のバイブルにしてください。

机の引き出しや鞄の中に入れたり、本棚の目立つところに置いたりして、あなたが人生に迷った時、進むべく道に悩んだ時に、何度でも何度でも読み返してほしい。

って感じです。

 

要は「何度も何度も読むのがいいよ。だから立ち読みで終わらせないでちゃんと買ってね(そして、僕(著者)のことも忘れないでね。ついでに、他にも本を出したらその時も買ってね笑)」ということですね^^

 

というわけで、僕なら序文に本を読むベネフィットと購入させる理由付けを書くかなと思った次第です。

 

『残酷すぎる成功法則』の監訳者序文をスワイプしたらどうなる?

というわけで、最後に、監訳者序文をスワイプした形で具体的にどんな感じで落とし込んで応用できるのか?というところにいきましょう。

 

ここでは、マインドを鍛えるというビジネス系ノウハウを売るというパターンを想定して軽くスワイプしてみましょうか。

 

これは、「コロンブスのタマゴ」のような画期的なノウハウです。そのうえわかりやすく、かつ面白い。

だったら早く教えてくれ!といわれそうで、まさにそのとおりなんですが、それでもひとこといっておきたいのは、「マインドを学ぶ」ということに躊躇するひとがいそうだからです。

 

ネット上にも「ブログで月収100万円稼ごう」とか「これさえやれば稼げる」とかのノウハウはたくさんありますが、そのほとんどが二つのパターンに分類できます。

①発信者の個人的な経験から、「わたしはこうやって成功したのだから、同じようにやればいい」と説くノウハウ

②過去の成功者の言葉を根拠に、「凄腕アフィリエイターの〇〇さんはこういっている」とか説くノウハウ

じつはこれらのノウハウには、ひとつの共通点があります。それはマインドがないとどのノウハウを実践しても結果がでにくいことなんです。

 

(中略)

 

「間違った木」というのは、役に立たない成功法則やノウハウのことです。ビジネスで成功したり、幸福な人生を手に入れるためには、「正しい木」をちゃんと選ばなければなりません。

でも、どうやって?

 

それが、マインドを鍛えることです。

 

じつは、エラい人の自慢話や成功者のうんちく、凄腕アフィリエイターのありがたい講座がすべて間違っているわけではありません。困るのは、そのなかのどれが正しくて、どれが間違っているかを見極めるマインドを鍛えていないままビジネスを実践することなんです。

マインドがないままだと、いつになっても稼げるノウハウやテクニックを追い続けるだけになってしまい、真の意味でのビジネスで稼ぐ地力は身につきません。

 

僕のこのマインドノウハウは、これまでいろんなビジネスノウハウを学んできて、「ぜんぶもっともらしいけど、どれが正しいかわからないよ」と思ったひとにまさにぴったりです。それだけでなく、「ビジネスノウハウなんて、どうせどれもうさんくさいんでしょ」と思っているひとにもお勧めできます。

 

とはいえ、ここに「普遍的な成功法則」が書かれているわけではありません。もしそんなものがあるとしたら、世界じゅうのひとが「成功」しているはずですから。

 

ただし、言われたままに実践するちまたにあふれるよくあるノウハウを実践するよりも、あなた自身のマインドを鍛えるほうがビジネスの成功率はまちがいなく上がる、ということです。

って感じ。

 

正直、強引なところはあるし、論理の破綻をしているかもしれないのですが笑、こんな雰囲気でスワイプするんだなーって感じに捉えてください。

 

 

というわけで本日は、『残酷すぎる成功法則』の監訳者序文がコピーライティングに超役立つ件を徹底解説という記事でした。

 

 

 

ふ〜、ここまでで10,000字を越えました。

 

ぜひ、ブログやメルマガ、セールスレターなどで型に困った場合はご活用ください^^

 

あと、論理の飛躍や矛盾点などあれば、ご指摘くださいませ笑

 

 

ではでは、はやぶさでした。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

P.S.

 

Twitterなどで拡散していただけたら、小躍りして喜びます!