どうも、はやぶさです。
今回は、全ての若手ビジネスマンに読んでほしい本である、
内田 和成『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』
の要約・書評レビューをしていきます。
結構分厚い本で活字になれていない場合は読みにくいかと思うので、この記事で一気に要約しました。かなりのページ数がある本ですが、大事なポイントはたった一つしかありません。
なお、動画も撮ったので、こちらもよかったら見てください!
※準備中
仮説思考を用いることの効用
『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』の内容は、一言で言えば、
「網羅型思考を捨てて、仮説思考を用いよ!」
というものです。
網羅型思考とは、考えられるさまざまな局面から調査分性を行い、すべての課題をリストアップして、その結果をベースに結論を組み当てる思考のことを指します。
ただ、網羅型思考は、積み上げ式の思考なので、どこかが間違っていたら一からやり直さなければならないし、情報を集めるのに膨大な時間がかかってしまうというデメリットがあるんですね。
一方、仮説思考とは「情報が少ない段階から、常に問題の全体像や結論を考える思考スタイル」のことで、コンサルタントの業界では当たり前に使われている思考のフレームワークになります。
多くのビジネスマンは、できるだけ情報は多ければ多いほどいいと考えがちですが、日に日に状況が変わっていくビジネスの世界で、情報を集め続けていては、流れについていけなくなることも多いはずです。
それに、情報が多すぎると意思決定は遅くなってしまいます。
その結果、時間がなくなってしまい、肝心なデータが揃っていないことに気づき、「エイヤーッ!」と勢いで意思決定をしなくてはならない事態にもなりかねません。
そこで使えるのが、この仮説思考であり、仮説思考を使いこなすことができれば、網羅型の思考に比較して、より早く答えを出すことができるというのが内田氏の主張です。
で、仮説はその名の通り、仮の説であり、「まだ証明はしていないが、最も答えに近いと思われる答え」です。
身近でわかりやすい例でいえば、
「雨が降っていれば、レストランは空いているのではないか?」
というのも立派な仮説です。
こういった仮説を立ててみてから、実際にレストランに行ってみて空いているのであれば、その仮説は正しいことになるので、
「雨が降っていればレストランは空いている」
という答えが導けられますよね。
他にも、セブンイレブンの陳列でも仮説思考が使われています。
セブンイレブンは、仮説思考を日常的に使っていて、
- 運動会の日にはアイスが売れやすいのではないか?
- お茶の種類は少ないほうがいいのではないか?
という感じで仮説を立てて検証しまくっているんです。そして、それが、膨大なデータとして溜まっていくので、セブンイレブン独自のノウハウとして蓄積させ、全国で共有されるということに繋がるわけです。
もちろん、その仮説が間違っていることもあるので、その場合は仮説をただちに軌道修正していけば新たな仮説を作ればいいことになります。
いずれにせよ、こうやって仮の答えを立てて検証していくのが仮説思考であり、仮説思考を使えば、問題解決のスピードが格段に速くなるという圧倒的なメリットがあるのも特徴です。
と、これだけだといまいちイメージもわかないかもしれませんので、網羅型思考と仮説思考の違いを説明するために、
- 気に入られたい課長を食事に誘うケース
- 気になるあの同僚女性をデートに誘うケース
という、こちらの2つの例を出して話を進めまていきましょうか。
仮説思考ケース1 あの課長に好かれるためにはどうするべきか?
はい、まず最初の例ですが、あの課長を食事に誘うとして、振り向かせるためにはどうしたらいいのか?というテーマで、網羅型思考と仮説思考の違いを話します。
網羅型思考の場合は、課長の好きな食べ物はなんだろうか?と一から網羅的に調査する方法です。
例えば、
- 課長との過去の会話から好きな食べ物を予想する
- 他の人に課長の好きな食べ物をきく
といった感じで、考えられる全ての方法で課長の好きな食べ物を調査したり、
- フレンチ
- イタリアン
- 日本料理店
- 大衆居酒屋
という感じで候補を網羅的に炙り出して、一個一個メリットデメリットを精査するイメージ。
ただ、こんな方法をしてはいつになったら答えにたどり着くか不明ですよねw
で、ここで役に立つのが仮説思考。
網羅型思考では、考えられる全てのデータを集めるのに躍起になりますが、仮説思考では、事前に仮説を立てて、そこから修正を加えつつ、
例えば、仮設思考的に課長の好きな食べ物を考えるのであれば、
「課長は最近高血圧を気にしている。ということは、血圧に優しい料理なら喜ぶのではないか?」
という仮説を最初にたてます。
ここでの仮説のポイントはそれが合っているかどうかは最初はわからないという点です。
で、仮設を立てたら、次にその仮説が正しいかどうかを調査していきます。
例えば、課長がトイレに立った時に、自分も一緒についていき…
あなた「いやぁ、最近僕健康に結構気を使っているんですよね」
課長「お、君もか。いや実は私も血圧が高くて、今脂っこいものは控えているんだよ。酒ももう1カ月も飲んでないね」
というように感じで情報を引き出していけば、
「課長は最近血圧を気にしていて、酒も飲んでいない。ということは、お酒をメインの店ではなくて、ヘルシー志向で料理がおいしい店が喜ばれそうだな」
といったさらに新しい仮説をたてていくことができます。
という感じで、
- まずは仮説を立ててみる
- その仮説を検証していく
- さらに精度の高い仮説を立てる
- またまた検証する
ということをやっていれば、網羅型思考に比べて明らかに速いスピードで課長が喜ぶ店に連れていくことができるようになります。
仮説思考ケース2 気になるあの子をデートに誘うにはどうしたらいいのか?
次のケースは、気になる同僚のあの子をデートに誘うにはどうしたらいいのか?という全若手ビジネスマンなら一度は遭遇したであろうケースですw
こちらも、仮説思考を用いていけばいい感じになります。
まず、網羅型思考でどこに誘うか考えれば、山のようなデートの案がでてきますよね。
- 映画館
- 遊園地
- 水族館
- カフェ
- 居酒屋
- イタリアン
- フレンチ
- イタリアン
- ドライブ
- どちらかの家
- 公園
- プール
- イベント
- 学校祭
- カラオケ
などなど、デートする場所なんて無限にでてきます。
で、ここで網羅型思考であれば、上から一個ずつ精査していくことになります。
- 「今時映画館はいかがだろうか!? っていうか映画だと話す時間ないよなぁ」
- 「家はまずいだろ…ハードル高すぎるし、警戒されるよな」
- 「やはり無難に居酒屋かなぁ…でも、安っぽいところはけちだと思われるし、かといって最初から高いところに行くのも違うか」
ってな感じで、一個一個精査するのは時間がかかりますよね。
で、ここで使えるのが仮説思考を使って、あらかじめてあたりをつけていくというやり方です。
例えば、
「あの子ちゃんがハマっていることをそれとなく聞いてみて、それに関するイベントなら来てくれるのではないか?」
という感じで、仮説を立てて検証をしていきます。
あなた「あの子ちゃんって、休みの日って何してんの?」
あの子「最近は、○○が好きでよくドラマを借りてみてるよ。写真集も持ってるしw」
と、気になるあの子が相当○○のファンということが判明しましたね。
で、次にできる仮説としては、
「あの子は最近、○○という俳優にはまっているらしい。ってことはその俳優が出演する映画なら喜んできてくれるのではないか?」
というのができるので、実際に映画に誘ってみるというプロセスに入るわけです。
もちろん、映画に誘って断られた場合は、
「自分はまだあの子ちゃんと仲良くなれていないのではなかろうか? であれば、まずはデートよりも信頼関係を築くことから始めるべきではなかろうか?」
という悲しい仮説が生まれますw
仮説思考はビジネスでも恋愛でもどこでも使える万能のフレームワーク
ってな感じで、今回は内田 和成氏の『仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法』の書評レビューと、「実際に仮説思考を用いた2つの例の紹介でした。
今見てきたように、仮説思考はビジネスでも恋愛でもなんでも使えます。
というか、僕も普段からよく仮説思考を使っていて、
「こいつはこういう性格だから、こう伝えたら反応が良くなるのではないか?」
という感じで自分で仮説を立てて検証していますw
仮説が当たったらそのままより精度を深めていけばいいですし、はずれたら新たな仮説を立てればいいだけです。
仮説を立てて検証するというプロセスを何度も繰り返していたら、だんだん仮説の精度も上がってきて、仮説が外れないようになってきます。
で、僕自身も、自分でビジネスを行う際には、
「今世の中はこういう流れがきている。だから、このコンテンツが受けるのではないか?」
という感じで仮説をたててから、どうやってアクセスを自分のブログに集めるべきかとか商品を売っていくべきかを考えています。
これが網羅型思考ならば、世の中のトレンドを網羅的に調べて、一個一個精査することになってしまいますが、仮説思考であれば、すぐに仮説を立てて実践しながら適宜仮説を修正することができます。
このようにして、個人が行うビジネスでも十分に応用ができますし、流れがめちゃくちゃ速いネットビジネスであれば、問題解決のスピードを高めて持続的に稼ぎ続けるようになるためにも、仮説思考は必須です。
「ブログもいい、YouTubeもいい、Twitterもいい、広告もいい…一体何から手をつければいいのかわからない」
といった場合、
「今の時代は動画が流行っているから、まずはYouTubeをやってみよう。うまくいかなかったら、その時は軌道修正をすればいいし」
という感じでサクッと意思決定して前進できているわけですね。
反対に、仮説思考ができずに網羅的思考であれば、あれもこれという感じで情報の波に踊れてしまう可能性が高いです。
というわけで、あなたもぜひとも仮説思考を使いこなしてみてください。